サウス・ロンドンの作曲家 Jerskin Fendrix、ニューアルバム『Once Upon A Time. . . In Shropshire』を 10/10 リリース!

|

サウス・ロンドンの作曲家 Jerskin Fendrix、ニューアルバム『Once Upon A Time. . . In Shropshire』を 10/10 リリース!

サウス・ロンドンを拠点に活動する実験的なソングライター/ミュージシャン Jerskin Fendrix、ニューアルバム『Once Upon A Time. . . In Shropshire』を untitled (recs) から 10/10 リリース!リードシングル「Beth’s Farm」の Focus Features と連携したミュージックビデオを公開しました。本作『Once Upon A Time… In Shropshire』は、かつて存在していたもの――輝きに満ちた、バラ色のフィルターがかかったような子供時代と、それを形作った命たち――へのラブレターである。

リードシングル「Beth’s Farm」のMV公開!

この作品は、「悲しみとは複雑であり、記憶とは酩酊させるものである」という前提に立ち、”シュロップシャーという土地には世界のすべてが詰まっている” という大胆な主張を展開している。全10曲のアルバムには、すでに公開されているシングル「Sk1」と「Jerskin Fendrix Freestyle」が収録されており、前者は不穏なベースラインとクライマックスで炸裂するポストロック的なコーラスが印象的な曲、後者は激しく混沌としたポストパンク・アンセムとなっている。

先行シングル「Sk1」を公開!

Jerskin Fendrix は、2020年に発表したデビュー作『Winterreise』で、サウス・ロンドンの Windmill シーンにおける注目の若手アーティストとして浮上。この作品が、映画監督 Yorgos Lanthimos の目に留まり、映画『哀れなるものたち(Poor Things)』のスコアを依頼されるきっかけとなった。この実験的アーティストは瞬く間に国際的な評価を受け、スコアはBAFTA賞・アカデミー賞・ゴールデングローブ賞にノミネート。

さらにアイヴァー・ノヴェロ賞を受賞し、2024年のワールド・サウンドトラック・アワードでは「年間最優秀作曲家賞」および「発見賞(Discovery of the Year)」にも輝いた。『Shropshire』制作の合間にも、Jerskin は作曲家としてのキャリアを着実に育てていた。ランティモス作品『Poor Things』『Kinds of Kindness』『Bugonia(今後公開予定)』などに関わりながら、このアルバムの制作に取り組んだのである。

このアルバムは、色彩に満ちた田園の子供時代の記憶を縫い合わせるように作られた作品であり、時の流れや記憶の不確かさによって変化してしまった時間と場所を掴み取ろうとする試みでもある。

このアルバムは、突然で無関係な “死” が次々と起きた時期に書いたんだ。
友人、家族、動物、そして最終的には父親が亡くなった。
シュロップシャーについてのこの作品は、2つの意味での証言だ。
――自分が育った世界を振り返り、その美しさ、無垢さ、驚きに満ちた記憶。
そしてそれが“死”によって一つずつ蝕まれていき、ついにはすべての夢が壊れてしまったという事実なんだ。

この作品は、個人史と郷愁、喪失と記憶、そして美の崩壊を描いた、極めてパーソナルで詩的なフォークアルバムであり、作曲家 Jerskin Fendrix の原点と現在が交錯する重要作となっている。

関連記事
イベント情報