UKのミュージシャン Louise Harris、気候危機について歌った新曲「We Tried」をリリース!

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UKのミュージシャン Louise Harris (ルイーズ・ハリス) が11月下旬にリリースしたニューシングル「We Tried」のミュージックビデオがじわじわと話題を呼んでいます。この曲は正に今日の気候危機について、そして私たちが行動を起こさなければどうなるかについて歌っています。あるサイエンス博士は、この曲を次のように評価しています。

華麗で悲劇的。崩壊を目の当たりにする絶望を、魂が震えるほど美しく表現している。

現在世界は、COVID を境にグローバル経済からブロック経済へ、そして地政学的なリスクに加え、今後の人類の長期におけるテーマとなるであろう、現時点で2.0℃の気温上昇をもたらしている気候危機という非常に大きな問題があります。

日本でも異例となるクマの目撃情報が報道されているように、自然界もシグナルを発しています。日本のメディアは熊にクローズアップしていますが、問題は気候危機であり、木を見るのではなく森を見なければいけません。

2.0℃の気温上昇がもたらす意味を、ロンドンのエラ・ギルバート博士は国際氷圏気候イニシアティブの科学顧問であるジェームズ・カーカム博士とのインタビューで、”2℃でヒマラヤ山脈は雪と氷の半分を失い、北極南極とヒマラヤ以外のほとんどすべての山岳氷河は完全に消滅する … ” 危機的状況について言及しています。

ジェームス博士は、特に永久凍土が2℃を超えることに懸念を示す。永久凍土が解けると、有機物がメタンと二酸化炭素に分解され、排出ガスが放出される。このプロセスは何世紀も続き、止めることはできない。

永久凍土は主に北極圏にあり、炭素を多く含む有機物が内部で凍結し、分解を防いでいる土壌である。それが解けると分解プロセスが再開され、二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスが大気中に放出される。

これは、ボーリングの球を投げることに例えられる。一度押された球は、勢いによって転がり続ける。極域の氷は気温の変化にゆっくりと反応するため、極域の氷には勢いがある。

産業革命以前の水準より2度温暖化すると、極域の増幅によって極域の温暖化がより大きくなり、北極と南極の温暖化を悪化させる。摂氏2度を超える温暖化は、海面上昇などのリスクをもたらす。

研究によれば、グリーンランドと西南極の氷床は、産業革命前の水準から2度を大きく下回る、ある閾値以上の温度では生存できない。長期的な温暖化が2度を超えると、氷床は最終的に崩壊する。

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この急速な温暖化で、”北半球中緯度地域では、より多くの異常気象に備えなければならない” と警告しているのは、スイスの民間のシンクタンク、ローマクラブのメンバーであるレオン・サイモンズ氏です。

1980年以降、海洋表面の温暖化が顕著に加速している。2023年11月の最新データでは顕著なスパイクが見られている。このスパイクは、その期間の海面水温が基準期間の平均を1.239℃上回ったことを示しており、これは大きな異常である。海洋表面の温暖化は、気候変動の明確な指標である。

これらの海面水温の上昇がもたらすリスクとして、上記であげた「氷の融解」、「異常気象」、「生態系の崩壊」、「熱波」などのリスクが予想される。

個人的には、このまま人間が好き勝手に欲望に突き動かされたその先に辿り着くのは、マンガ版『風の谷のナウシカ』が提示した、文明が崩壊し人間が消えた後に、自然が再生するというようなストーリーを思い描いてしまいます。

スコットランドの作家、カル・フリン氏は著書『人間がいなくなった後の自然』で、人間が消えた、荒廃した土地 (戦争の緩衝地帯、かつての産業の衰退地、放射能汚染地域、災害跡地…人間が見捨てた土地) は、リセットされた大地で自然が新しい環境として遷移し、地球上のほかのどのエリアとも異なる豊かな場所となっていたという。

話が脱線しましたが、Louise Harris が歌うように、結構地球ヤバい所に来ているということをまずは認識する必要があると思います。