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SHEER MAG、過去タイトルから最新作まで3タイトル一挙国内盤が 10/16 リリース!

Rolling Stone、Pitchfork ら有力メディアに加え Snail Mail も絶賛!USインディシーンを牽引する SHEER MAG がついに日本国内盤デビュー!70年代以降の ROCK/PUNK マナーを現代に受け継ぐUSフィラデルフィア発ロックバンド SHEER MAG (シアー・マグ)。Pitchfork、Rolling Stone といった錚々たるメディアでもフィーチャーされ、日本国内でも人気の高い Snail Mail こと Lindsey Jordan が VICE のインタビューでフェイバリットにあげるなどUSインディーシーンではすでに注目を集めているバンドですが、最新2ndアルバム『A Distant Call (ア・ディスタント・コール)』発売にともない、過去2作品を含めた3枚のアルバムが10月16日についに国内盤リリース決定!紅一点クリスティーナのソウルフルな超弩級ヴォーカルとローファイでありながらもキャッチーなギターリフ&メロディは老若男女を問わず全ロックリスナー必聴のサウンドです!

セカンドアルバム『A Distant Call』(2019年)

2018年の初来日ツアーも大盛況だった、地球上で最も愛されているバンドの一つ Sheer Mag、今年の夏にリリースしたセカンドアルバム『A Distant Call』は、個人と政治を結びつけるコンセプトアルバム。バンドは常に身近なストーリーテリングに秀でており、本作では太った体に関する肯定「The Right Stuff」、トランプを非難する「The Killer」、労働者の権利に関するスクリード「Chopping Block」など、一人の語り手が紡いだストーリーが私たちの世界の問題を認識させます。DIYな魅力を保ちながら、ハードロックとパワーポップの見事なマッシュアップは勿論、ガレージ、ファンク、ソウルなど更にサウンドや作品の幅を広げた意欲作!英ガーディアン誌で星4/5つを、NMEでは8/10、その他様々なメディアでも軒並み高い評価を獲得している。

近年、とりわけアメリカではラップ・ミュージックやメインストリームのポップスに押されて後塵を拝する状況が続いている「ロック」。そうしたなか、かれらはこの2010年代以降に登場した世代のなかで気を吐く屈指のバンドだといっていい。たとえば、〈Rolling Stone〉は3年前に「10 Great Modern Punk Bands」としてかれらを筆頭に挙げ、以下のように伝えている。「ここには、パンクにおいて長いあいだ忘れられていたクラシックなものがある。それは、あらゆるジャンルを超越するような種類のポップでもある」。また、同じくその記事で取り上げられたかれらの盟友ダウンタウン・ボーイズのヴィクトリア・ルイズは、こう賛辞を惜しまない。「シアー・マグについてのすべてが、私たちが生きる今の時代にとっては価値があります。歴史、必然性、そして本当の生の感情に鋭く焦点を当てた歌詞。かれらのライヴを見たときに人々がどのように感じるか。私はかれらの音楽の偉大さに感動し、インスピレーションを受けてきました。かれらは持っているものをすべて与えてくれます。それはとてつもなく大きなものです」。

—日本盤解説
天井潤之介

デビューアルバム『Need To Feel Your Love』(2017年)

2017年に自主レーベル Wilsuns Recording Company からリリースされた本作は、70sハードロック、パワーポップ、ロックンロールなど渋くビンテージサウンド、懐かしくもキャッチーな楽曲が詰め込まれている。バンドのリード・ギター、カイルの弟 Hart Seeley がプロデュースを手掛け、2016年の秋から6ヶ月に渡りレコーディングが行われた。よりクリーンでダイナミックなサウンドが際立っており、アルバムには政治的なソングとソウル、ファンク、ディスコ色の強い楽曲を収録しています。

本作『Need To Feel Your Love』を特徴付けているのが、ポリティカルなメッセージ性を増したリリック。リリックはマットとクリスティーナの共同作業によって書かれていて、過去の楽曲でも、ジェントリフィケーションの問題や家庭内暴力と階級構造の因果関係について、あるいはメキシコで多発する女性の殺人事件や政府の腐敗などが取り上げられていた。対して、本作では、60年代にニューヨークのゲイバーで起きた同性愛者による抵抗運動「ストーンウォールの暴動」(“Suffer Me”)や、第二次世界大戦下のドイツで処刑された反ナチズムの女性政治活動家(“(Say Goodbye To) Sophie Scholl”)を題材に、LGBTQやヘイト・クライムといった現在の社会が直面している困難が描かれている。

—日本盤解説
天井潤之介

『Compilation (I, II, & III)』(2014年~2016年)

アルバムリリース前の2016年に Coachella に出演、初のテレビ出演を果たし、DIY なスタジアム・ロッカーとして紹介された Sheer Mag。この頃発表された本作『Compilation (I, II, & III)』は2014年〜2016年リリースされた7インチEP3枚をコンパイル、リマスターした Sheer Mag の初期音源集。Thin Lizzy に通じる楽曲の見事なコンビネーション、70年代のクラシックロック、パワーポップを軸に壮大なリフ、ローファイでコンパクトなプロダクション、豊富なフックとリードシンガーの Tina Halladay のソウルフルな歌声がハイブリットに融合されている。冒頭を飾るキャッチーな「What You Want」に始まり、バンドの代表曲とも言える「Fan the Flames」を収録した40分全12曲を収録。

シアー・マグが結成されたのは2014年。メンバーは、ヴォーカルのクリスティーナ・ハラデイ、リズム・ギター/キーボードのマット・パーマー、リード・ギター/ドラムの弟カイル・シーリー、ベースの兄ハート・シーリー。出身地も年齢も異なる4人だが、その出会いのきっかけは、かれらがニューヨークで過ごした学生時代にさかのぼる。その学校とは、ニューヨーク州立大学群(SUNY)パーチェス校(※リベラルアーツ・カレッジと音楽、ダンス、演劇、美術の専門大学を融合した同大学の文化の中心的存在として創立された)。ミツキが卒業生であることでも知られる同校だが、4人は在学時からそれぞれ異なるバンドで活動。在学時期はバラバラながら、界隈の音楽コミュニティを通じて互いを知る間柄だったかれらは、最初に卒業したクリスティーナに続くようにしてフィラデルフィアに移住。やがて "The Nuthouse" と呼ばれる古いビルで共同生活を始め、先にふたりでデモを録音していたシーリー兄弟に誘われるかたちでクリスティーナとマットが曲作りに参加するようになったのは、2013年の秋ごろのこと。

—日本盤解説
天井潤之介

SHEER MAG (シアー・マグ)

2014年結成。USフィラデルフィアをベースに活動を開始、印象的なリフやギターソロ、キャッチーなメロディ&コーラスとシン・リジィやAC/DC、さらにはフリートウッド・マックなど70年代からのロック〜パワーポップの系譜を現代に蘇らせたサウンドは多くのメディアやレーベルからの注目を集めるも、DIY精神溢れる Wilsuns Recording Company に所属し2014年に1stシングル『Sheer Mag』を発表。そして2016年の3rdシングル『Sheer Mag III』が Pitchfork の BEST NEW MUSIC に選出されると一気にその活動を加速し、翌2017年1月にこれまでのシングルをまとめた『Compilation (I, II, & III)』、同年7月に1stアルバム『Need to Feel Your Love』をリリース、そして2018年には待望の初来日公演も行うなどワールドワイドに活動の幅を拡げている。2019年8月には2ndアルバム『A Distant Call』発表、次世代のロック/パンクシーンを担う存在として今最も注目を集めているバンドである。