interview :
初来日公演を行うシンガポールのシューゲイズ・バンド Cosmic Child インタビュー

 今年1月に初来日公演を行ったシンガポールのドリームポップ・バンド Sobs のレーベルメイトであり、Sobs のサポート・ベーシスト Bo Zhang 率いるシンガポールのシューゲイズ/ドリーム・ポップ・バンド (コズミック・チャイルド) が、香港の Thud とともに 6/14〜6/16 の間東京/大阪で3公演を行う来日ツアーを開催。アジアのシューゲイズ/ドリーム・ポップ・シーンを盛り上げる2組の貴重なツアーが実現。東京/大阪、各3公演には Luby Sparks、For Tracy Hyde、17歳とベルリンの壁、VANILLA.6 等が迎えます。

Cosmic Child x Thud Japan Tour 2019

Cosmic Child x Thud Japan Tour 2019

6月14日(金)東京・高円寺HIGH
開場18:00/開演18:30
前売3500円/当日4000円(各別途1ドリンク)

Cosmic Child (Singapore)
Thud (Hong Kong)
Luby Sparks
ステレオガール
エイプリルブルー


6月15日(土)大阪・南堀江SOCORE FACTORY
開場17:30/開演18:00
前売3000円/当日3500円(各別途1ドリンク)

Cosmic Child (Singapore)
Thud (Hong Kong)
VANILLA.6
Faded old city
YEN


6月16日(日)東京・新宿NINE SPICES
開場17:30/開演18:00
前売3500円/当日4000円(各別途1ドリンク)

Cosmic Child (Singapore)
Thud (Hong Kong)
For Tracy Hyde
17歳とベルリンの壁
RAY


Cosmic Child は2018年本国のインディーズレーベル Middle Class Cigars からセカンドアルバム『Blue』を発表、日本盤は Inpartmaint Inc. から発売されています。本作は中心メンバーの Bo Zhang いわく「大切なひとたちの不在や心の痛手と向き合った奇妙な2年間を凝縮した」作品で、『Blue』というアルバム・タイトルは感情そのものを示している。

収録曲「Warm」の非公式ミュージックビデオ

メンバー・チェンジを経て、シンセを導入することで透明感と浮遊感を増し、力強さを得たギターのディストーションと男女混声ヴォーカルの美しいコンビネーションはぬくもりすら感じさせます。スロウダイヴ、ロケットシップ、ザ・レディオ・デプトから Captured Tracks 周辺、果ては初期スーパーカーまでを思わせる青々しいドリーミーなサウンド。マスタリングはアソビ・セクス、デペッシュ・モードなどの作品にも関わるエンジニアのサラ・レジスターが手がけてる。Sobs のインタビューに続き、今回初来日となる Cosmic Child のインタビューをお届けします。

Bo さんは以前 Sobs と一緒に来日されましたが、Cosmic Child としては初の来日公演となりますが、今回の日本ツアーについて思うことはありますか?

Bo : 以前の Sobs との日本ツアーは素晴らしかったね!素晴らしい人達、素晴らしい場所、素晴らしいショウ。日本に帰って来るのと友人達に会えるのを楽しみにしているよ。皆のことが恋しい。

Gen : 残りの僕らにとっては、日本でショウを演るのが初めてになるので、ちょっと緊張しているけど本当に楽しみだ。

Pei : 会ったことのない人に会えることや、自分の大好きなシューゲイズバンドを観られることにとてもわくわくしているよ! 美味しい日本料理も食べたいね。For Tracy Hyde や 17 Years Old Berlin Wall という僕らの仲間と一緒に過ごすのが楽しみだ。

Zhe Ren : 僕らの友人、Forests and Terrible People (同じくシンガポールのバンド) も一緒に来日するので楽しくなりそうだ!

“Cosmic Child” というバンド名はどうやって決めたのですか?

実は David Bowie の Starman の歌詞の聞き間違いを名前にしたんだ。

“Came back like a slow voice on a wave of phase haze. That weren’t no DJ that was hazy cosmic jive” の部分。 “cosmic jive” が “cosmic child” に聞こえたんだ。

バンドの結成について教えて下さい

Bo と Daniel がティーンエイジャーの学生時代にバンドを始めて、Oasis や The Velvet Underground の曲をカバーしてたんだ。それから自分達の曲を書き始めて、上手く楽器を弾けなかったので全ての曲にリバーブをかけていたんだ。それ以来音は変えていない。途中で Joanne、Gen、Zhe Ren が加わった。

Cosmic Child の曲はシューゲイズやドリームポップに分類されると思いますが、ノイズとボーカルが調和しているように思えます。いつもどのように曲を作るのですか?メインのソングライターは誰ですか?

Bo : 僕がアイディアの骨組みを考える。例えばコード進行、ボーカルのメロディー、ドラムのリズムなど。何日間かそれをプレイしてみて、それが僕的にしっくりきたら、バンドでプレイしてみて曲にするんだ。

Zhe Ren : 基本的に Bo がいつもアイディアを思いついて、残りの僕らで彼が書いてない部分を埋めるんだ。ハハハ。

それぞれのルーツミュージックを教えてもらえますか?

Joanne : 北京の高校に通っていた時は Carsick Cars や Snapline などのD22*でよく演奏していたバンドを週末に観に行っていたよ。その後 New York の大学に行ってから Deerhoof や Asobi Sekusu を観た。また、Talking Heads や Stereolab にも影響を受けた。(*D22 : 北京のアンダーグランドシーンの中心とも言えるライブハウス)

Genevieve: Dream Theater のようなプログレッシブロックバンドが大好きだ。Mike Portnoy は僕にとって偉大なドラムヒーローなんだ。でも最近は、Frankie Cosmos から Napalm Death、Jean Luc Ponty まで何でも聴くよ。

Zhe Ren : クラシックピアノやポップピアノを今まで続けてきたけど、本当に心から好きになったのは American Football の音楽だけ。それからは沢山のエモや、エモいポップバンドを聴いてきた。

Bo : 僕は小さい頃からその当時のアニメのテーマソング以外の曲をそんなに聴いてこなかった。中学でビートルズを聴き始め、Danielと音楽の交換をし始めた。同じ音楽を聴き始めてずっと同じ時代を過ごしているよ。

Daniel : 僕は昔よく Modern Baseball や Joyce Manor のようなエモやポップパンクを聴いていて、ギターの弾き方ですごく影響を受けたよ。

ボーカルは男女混声ですが、どのように各パートを決めているのですか?

Daniel : 小さなスタジオでとても大きな音でいつも練習していてボーカルはほとんどの時間聞こえないので、ほとんどのボーカルパートは最後に作られて、レコーディング前に仕上がるんだ。

Bo : 僕はいつもでたらめな言葉をほとんどの演奏のために実際の歌詞の代わりにして仮歌を作るーーメロディーのリズムが残るような音で。Joanne はそういうわけのわからない言葉を聴いて即興でバックコーラスを入れるので、ほとんどが “ウー”とか “アー”なんだ。彼女が歌詞を歌っている曲は元々歌詞が付いているものだ。

2018年にリリースされた最新アルバム『Blue』では何曲か中国語で歌っていますね。また中国ツアーも行なっているようですが、詳しく聞かせていただけますか?

Bo: 英語の歌詞を書いていてよく分からなくなった時に北京語で曲を書き始めたんだ。僕は北京語や日本語のようなアジアの言語には確実に特有のリズムがあると思っていて、ありふれた英語に比べると各々の音節はとても自己完結していて力強い。また、僕は中国移民の家庭で育ったので中国語を話す方が楽なんだ。

その時は Chinese Football や The White Tulips、尺口MPなど中国のインディロックをたくさん聴いていたよ。中国ツアーは実は The White Tulips のキーボーディストがシンガポールで修士を取ろうとしていた時に会って実現したんだ。中国の同じ出身だということも分かったよ。それから彼が僕を Qii Snacks の Xiao Ji に紹介してくれ、ツアーが決まったんだ。

Joanne : 中国ツアーは最高だった!ツアーで出会ったどの人もフレンドリーで温かかった。ツアー全体をオーガナイズしてくれ、お世話になった Qii Snack Records にはとても感謝しているよ。

Gen : ご飯が美味しかった!

インディポップヒーローになるのとメインストリームで受け入れられるのはどちらのが良いですか?

Bo : うーん、そんなに考えたことなかったな。人気になるために音楽を書くなんてことはしたくないね。音楽を続けられるように満足のいく良いものを作りたい。

次のアルバムではどうなっていたいですか?

Pei : 現時点では、バンドがどうなるのかという確かな方向性は分かっていない。今はまだ様々な音を試したり違った種類の音楽を聴いてインスピレーションを得たりしていたい。

最後に、アジアのインディロックシーンをどのように思いますか?

Sunset Rollercoaster のようなアジアのインディバンドがますます国際市場で急に浮上したり、Fishmans のようなカルトバンドでさえ国際的に批評を受けたりするのはすごくいい。

アジアのバンドが組織的に会うようなネットワークも素晴らしいと思うし、多様で小さな、そして鮮やかなシーンにおけるこのような繋がりはお互いの機会を広げてくれると思う。

インタビュー/翻訳 : Lisa Tominaga