インディーフォーク・トリオ Folk Bitch Trio、デビューアルバム『Now Would Be A Good Time』を 7/25 リリース!
オーストラリア・メルボルン出身のインディーフォーク・トリオ Folk Bitch Trio、デビューアルバム『Now Would Be A Good Time』を Jagjaguwar から 7/25 リリース!ニューシングル「Cathode Ray」のミュージックビデオを公開しました。フォーク音楽には、「死ぬほど深刻なもの」として扱われる悪い癖がある。泣くための音楽、神聖視されすぎたもの、批評家や歴史家が厳かに語る対象。だが、Folk Bitch Trio(元高校の同級生であるハイディ・ペヴェレル(they/them)、ジーニー・ピルキントン(she/her)、グレイシー・シンクレア(she/her))は、音楽の根っこにユーモアをしっかり埋め込んでいる。それが彼女たちの音楽を明るく照らし、フォークというジャンルが抱えがちな「自意識過剰の罠」から守っている。
収録曲「Cathode Ray」のMV公開!
デビューアルバム『Now Would Be A Good Time』は、鮮明で生々しい物語を描き出し、メアリー・ゲイツキルやオテッサ・モシュフェグのような作家に通じる、皮肉めいていて、時に笑える暗さを持っている。そのサウンドは親しみやすいが、歌の内容はモダンで若々しい。解離気味の白昼夢やうんざりする別れ、性的な空想やメディア情報過多──2020年代の20代前半が抱える、小さな怒りや些細な屈辱を見事に歌い上げている。「Cathode Ray」は、慎重に幕を開け、最初のハーモニーは大きく円を描くようなため息のように響く。傷つきやすさと、わずかに感じる脅威が同居し、開けたサビと風通しの良いビートがすべてを支えている。
先行シングル「The Actor」のMV公開!
「Moth Song」は、片思いと「すべてに圧倒されて、妄想したり幻覚を見てるんじゃないかと思う」ような感情を描いた曲で、アルバムのシンプルな中核をなす。アニータ・クラークによるうねるようなバイオリンが、まるで夢の中から浮かんでは消えるかのように演奏されている。他の曲はもっと直接的で、別れ際の痛烈にリアルな瞬間を描く。「The Actor」は緊張感に満ちた情緒不安定なトーチソングで、ペヴェレルによれば「恋人の一人芝居を観に行って、その後フラれる話」だという。
「Hotel TV」は、夜更けに見たような催眠的な回想曲で、「パートナーの隣で寝ているときに、別の誰かとのセックスの夢を見てしまって、しかもそのパートナーが嘘つきだった」という状況についての曲だとピルキントンは語っている。このトリオを結びつけている最も強い絆は、友情以上に音楽そのものだ。ピルキントンは言う。「私たちはみんな、子どもの頃から音楽が大好きで、人生の大きな一部にしたいと思っていた」。その直感は正しかった── Folk Bitch Trio はすでにオーストラリア、ヨーロッパ、アメリカをツアーで回り、King Gizzard や Alex G、Julia Jacklin といった多様なバンドのサポートを務めている。
そして彼女たちは、Bon Iver、Angel Olsen、Sharon Van Etten、Unknown Mortal Orchestra などが所属する名門レーベル Jagjaguwar と契約。ジャンルの壁も聴衆の境界も軽やかに飛び越えるようなまばゆいハーモニーと辛辣なリリックによって、すでに熱狂的なファンを獲得している。
これが彼女たちの賭けるもの──恋の病やダメな元恋人たちから自由になる術を学ぶこと、ニヒリズムに身をゆだねるタイミングと、友だちと笑い飛ばすタイミングを見極めること、そして、生きていることがなぜこんなにも儚く、非現実的に感じるのかを考えること。そういう意味で、『Now Would Be A Good Time』は、現代を生きるためのマニュアルのような作品だ。それは、3人の誇り高き “フォーク・ビッチ” たちからのメッセージ──一緒に、どこにでもある美しさと知恵を見出していこう、という宣言なのだ。