マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサー Jenn Wasner によるソロ・プロジェクト Flock of Dimes、2枚組のサードアルバム『The Life You Save』を Sub Pop から 10/10 リリース!ニューシングル「Defeat」のリリックビデオを公開しました。私は恐れを抱いてこの世界に生まれたのではない、そしてその恐れを抱いたまま去るつもりもない。ここ数十年にわたり、Flock of Dimes として、または人気デュオ Wye Oak の片割れとして、さらには Bon Iver、Sylvan Esso をはじめとする数多くの大物とのコラボレーションを通じて、Wasner は膨大な作品群を築き上げてきました。
先行シングル「Long After Midnight」のMV公開!
その中で彼女は、真摯で直接的な表現と、独自のひねりを効かせた感性を絶妙に両立させてきました。観察眼に優れ、深い共感力を持つ語り手として、記憶や失恋、癒されないトラウマを掘り下げ、シンコペーションやずれたギターの陰影で楽曲を特別な場所へと導いてきました。前作『Head of Roses』は、失恋を二元的な視点から描き、直感の糸をたどり未知へ、そして癒しへと向かいました。今作『The Life You Save』はそこからさらに踏み込み、Wasner のキャリアにおいて最も正直で親密、そして個人的に赤裸々な作品となっています。
セカンドシングル「Afraid」のMV公開!
全12曲は、依存症や共依存、受け継いだり経験したりしたトラウマ、そして他者の苦しみの中で平穏を見つけるプロセスに深く切り込みます。心をえぐるほど痛切でありながらも希望に満ち、嵐の中心から届く手紙のように響く作品です。剥き出しで脆いのに、静かな平安や受容の感覚が浮かび上がる――生まれ育った世界と逃れた世界の間に囚われる感覚、愛する人を新しい場所へ連れて行けると信じる気持ち、そして最終的に救えるのは自分自身だけだと悟る悲しみが描かれています。
これまでの作品は、すでに経験し終えた出来事をまとめ、距離を置いて観察し、振り返るものが多かった。でもこの作品は違う。進行中で終わりのないプロセスの真っただ中から報告する試み。依存症や共依存という循環の中で、私は一生抜け出せないかもしれない。
当初は他人の問題や依存についてのレコードを作ろうとした。でも書くことをためらい、混乱した。やがて、自分が正直でなかったから苦しんでいたと気づいた。私は外にいると思い込んでいたが、実際にはその中にいたのだ。
最後に理解したのは、これは他人の物語ではなく、私自身の物語だということ。逃げ出したと思い込み、罪悪感を抱き続けてきた人生。他人の行動を変えられると信じて傷つけてきた人生。救えるのは自分自身だけだと学ぶ過程だった。
「私は神だと思う、でもそうじゃないと分かっている」――その真実を受け入れるのに時間がかかった。でもそれを認めたとき、自分も他人と同じ弱さと盲点を抱えた存在だと理解でき、自由と美しさを見出した。
最終的に The Life You Save は、救えない人々への深い愛の証であり、自分自身を愛し生きる方法を模索している誰かにとって慰めとなることを願って作られています。