Big Thief のドラマー James Krivchenia、ソロ・アルバム『Performing Belief』をリリース!

2025.05.03

Big Thief のドラマー James Krivchenia、ソロ・アルバム『Performing Belief』を 5/2 リリース!Sam Wilkes をフィーチャーした「Probably Wizards」を公開しました。本作『Performing Belief』は、プロデューサーでありドラマー、そして多才な芸術家として知られる James Krivchenia による4枚目のソロアルバムであり、Planet Mu からの初のリリースです。2022年に Reading Group から発表された超ハイパーな作品『Blood Karaoke』に続き、『Performing Belief』では、収集された音やシンセ、ドラムマシン、その他のサンプルを織り交ぜながら、リズムの密林のような音の層を築いています。

Sam Wilkes & Joshua Abrams をフィーチャーした「Bracelets for Unicorns」を公開!

その音の巣が築かれたあと、Krivchenia は現代の低音の魔術師とも言える2人のアーティストを招きました。ロサンゼルスのエレキベーシスト Sam Wilkes(Wilkes/Gendel)と、シカゴ出身で Krivchenia と同郷のダブルベーシスト/マルチ奏者 Joshua Abrams(Natural Information Society)です。彼らは、このリズミックな藪に “人間の証人” としての重みをもたらし、時に旋律的な存在感すら漂わせながら、音楽を安定させ中心に据えています。

この化学反応がもたらすのは、定量化されたグリッドの境界やエレクトロニック・ミュージックのジャンル的な枠組みを曖昧にする、新鮮で深みのある時間感覚です。アルバムの核となるのは、手拍子やドラムマシンといった親しみのある音から、謎めいた緑豊かなサウンドまで、多層的で贅沢なパーカッションのマトリックスです。

これらの音は、主に Krivchenia 自身が演奏して録音してきたフィールドレコーディングからサンプリングされています。彼は長年、自然の中での音楽的な出会いをすべて録音してきました──登山中に響きの良い丸太を叩いた音、澄んだ池に石を投げ込む音、泥の上でのタップダンス……。こうして集められた “自然” の音のアーカイブが、このアルバムのトラックの肥沃な土壌となったのです。

このプロセスで得られたのは、単なる新しい音色ではなく、新たなリズム言語です。キックドラムとして機能する空洞の丸太が生む余分な呼吸や、予兆のようなざわめきといった細部が、規則正しいリズムを覆い尽くし、独特の “粘着性” をこの音楽にもたらしています。

このリズム言語は、Krivchenia が長年培ってきたエレクトロニック音楽の感性に根差しており、まるで啓示のように感じられます。それは、彼が Big Thief でドラムを叩く際の伸縮自在なリズム感や、コンピューターミュージックの研究、そして人類のドラム文化に対する深い愛情とも響き合っています。

『Performing Belief』は、伝説的レーベル Planet Mu の名にふさわしい一作です。Jega や Venetian Snares の初期作品から、Jlin などの現在の最先端のアーティストたちまで、Planet Mu は何十年にもわたり革新的なリズム音楽の灯台であり続け、Krivchenia 自身も幼少期からその “音楽的時間の形而上学” に影響を受けてきました。

このアルバムは、Planet Mu カタログ全体に通底する「有機的ダンサビリティ」の精神を呼び起こしつつ、リズムの感覚を新たな、寛容で奥行きある次元へと導いてくれます。Krivchenia は自然のリズムの複雑さを解き放ち、その空間は寛大で、聴く者を歓迎するかのようです。

──ドラムが、あなたに何かを与えてくれるでしょう。

『Performing Belief』ストリーミング

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