interview :
福岡を拠点に活動する男女4人組若手インディーロック・バンド Hearsays、新作7インチ・シングル『Middle Of Moving』インタビュー

Hearsays_new

福岡を拠点に活動する男女4人組若手インディーロック・バンド Hearsays。Liz Phair や The Breeders のような90年代USインディー色の強いサウンドや、ドリーミーな女性ボーカルが魅力的な彼女達は2012年より本格的にライブ活動を開始する。活動歴は浅いながらも、これまでに数多くの海外・国内バンドと対バンを行い、現在福岡で一番注目されているバンドの一つであろう。2013年1月には Dead Funny Records 主宰のコンピレーション『Dead Funny Compilation Vol.1』にも楽曲を提供。

早くも耳の早いインディー・リスナーの間で話題となっている。2013年3月には彼女達初となるフィジカルEP『A Little Bird Told Me』のカセットでリリース。同年9月には米インディーバンド SSLYBY との共演を果たす等、着実にキャリアをアップさせ、2014年7月、初の全国流通ミニアルバム『In Our Time』をリリース。2015年、ROTH BART BARON、Ykiki Beat らの福岡公演サポートを務め、12月にはニューシングル『Middle Of Moving』をリリースした。

『Middle Of Moving』
ディスク:1
1. Talking Across The Room
ディスク:2
1. Feel The Same As You

Dead Funny Records

前作から1年ぶりのリリースですが、今回7インチをリリースするにあたってきっかけみたいなものは何だったのでしょうか?

Matarou : 1年くらい経ってたんでレコーディングそろそろしないとなってのと。。

Zebra : あとは、ミュージック・ビデオを撮りたいってのがあって、それでそれなら新曲を作ってからってのがあったから。で、ちょうどユーテロ(ライブハウス)の山中さんが録ってくる感じだったので、それからはスムーズに。そして、1曲だと単発で終わってしまうから、2曲録ってシングルとしてリリースしたいなあって思ったんです。

Taito : いい機会だったよね?笑

うん、そう思います。ナイスリリース。で、新曲2曲「Talking Across The Room」と「Feel The Same As You」の両シングルということですが、作品のタイトルは『Middle Of Moving』と。タイトルを変える意図はあったのでしょうか?

Zebra : 結構考えたよね?

Taito : 大分遠征の時だったかな?車中で。

Nana : 9月5連休の最初でしたね。

Zebra : 最初は単語ひとつにしようとかあって。いろいろ出たんですけど、このシングルは前作『In Our Time』と次のアルバムの中間にあるものだから、『Middle Of Moving』っていうタイトルに落ち着いたというか。

ジャケの雰囲気はどんなイメージなのでしょう?

Zebra : 冬に出す作品だから、そこはイメージしました。

もともと、今年の最初の方からプレイしてた曲ですよね?

Taito : そうそう、多分5月くらいから。

Nana : イベントが多かったからそろそろ増やしたいという感じでしたよね?

曲作りのペースは遅い方ですよね?笑

Taito : でも、最近は増えてきてますけどね笑。

サウンドの変化は、前作と比べてどうでしょう?

Matarou : 今回はユーテロで全部録ったからまずそこが明らかに。

Zebra : そうそう、今回はミックスとか含めて全部立ち会ってやりました。前は、緒方さん (Kensei Ogata) にミックスを丸投げしていて、ほとんどお願いします状態だったんですけど、今回はユーテロの山中さんとほぼ全て立会いでミックスもやったので、かなり自分たちの意思が反映されているのかなと。

2曲目はアコギから始まりますが。

Taito : あれは山中さんの提案でしたね。

じゃあ、かなり山中さんもプロデュース、アドバイザー的な立ち位置でやったんだ。

Taito : そうですね。いろいろアドバイスもらいながら、ギターもフレーズごとに変えたりだとか。

Zebra : あとは、今回はアップテンポを意識したかなあ。

確かに。もともとミドルテンポで聞かせるバンドですもんね。

Zebra : そうなんです。ライブでも怠い感じになっちゃうんで笑。少しアップテンポを意識して、お客さんも乗れるように笑。

意識したバンドとかあるんですか?

Taito : 実は「Talking Across The Room」のサビとかは少し Modest Mouse が入ってて。

Zebra : そうなんだ?笑 あとは、ミックスの時に参考にしたのは Real Estate の曲だったよね。

かなりそのバンド達はしっくり来ますね。ところで7インチというフォーマットにしたのはなぜでしょう?

Taito : できたのが2曲だったってのがあるでしょうか笑。フルアルバムにするには時間がかかるし、できればこの2曲でシングルでってのがありましたね。

バンドとして大事にしていることはなんでしょう?

Zebra : 盛り上がらない感。。。笑

それはいい意味でね?笑

Taito : いい感じに上がらない感じですかね?ゆるりと笑。むやみに歪ませないというか。サビのボーカルを抜いたりとか。ゼブちゃんボーカルのサビの落ちる感じがすごくいいんですよ笑。今作ってる曲もすごくいいです。

それは楽しみです。あとは最近聞いている音楽とかはあります?オススメみたいな。

Zebra : あんまり聞いてないかも。。。笑 でも、寒くなって Galaxie 500 を聞く機会が多いかも。あとは、ブラジルの、あの人!

あの人。。??ブラジル、カエターノベローゾとか?

Zebra : そうそう、あの人すごく好きです。冬になって尚好きになってきてます。ブラジルからロンドンに亡命してる時に曲をいっぱい書いてて、その曲がすごく好きです。タイトルも「London, London」でそのままなんですけど笑。

笑。でも意外な回答で楽しかったです。バンドとして今後の展望とかありますか?

Taito : とりあえずはアルバムを。ライブというよりはまず。

Matarou : うん、それから東京とかツアーをしていきたいですね。

Nana : 最近は福岡のライブも県外からの前座を務めることが多くてそれはそれで楽しいですけどね。

Zebra : 確かに。こういうので少しずつ繋がっていけたらなと思います。

福岡で活動するHearsaysですが、地元について教えてください。身の回りのシーンや仲の良いバンドとかはいますか?

Matarou : 特に意識したことはなくて、贔屓にしてもらっているバンドとかはないんですが。強いて言うならfolk enoughは一番一緒にやることが多いのかなあ?

Taito : お世話になっているのは間違いないですね。僕らとしては割と幅広く分け隔てなくという認識ではいます。

Zebra : 最近だと大分にネネカートっていうバンドがいるんですけど、すごくいい先輩たちで仲良くさせてもらってます。両者ともかなり大御所なイメージですが?

Nana : 相当可愛がられていますよね笑。ありがたいです。

Taito : 僕はもう舎弟ですから笑 福岡は美味しい食べ物が沢山あるイメージですが、どうですか?

Nana : そうですね、あ、そうだアレこの際言っちゃいますか?笑

Taito : あぁ!実は僕らも食べることは大好きで、実は密かにHearsaysでツアーした時やライブ前とかに行ったレストランでの写真をあげるだけのツイッター・アカウント持ってるんですよ 笑。

Zebra : @Hearsays_EAT ていうアカウントで笑。全然公にしてないので、ホント気になったって人だけチェックしてみてください笑。

Taito : 美味しいものはホント沢山ありますね。カレーとかも実は美味しい店が沢山あって、最近週一で食べないとダメなくらいハマってます笑。

アートスペース的なものってなるとどういうものが有名なんでしょう?

Matarou : 全然疎いんですけど、BOOKS KUBRICKっていう本屋とかは自分が通っていた大学の近くにあったりとかして、そこは雰囲気のあるいい場所でした。よく行くカフェはありますか?

Taito : ライブ近くのカフェはよく行きますが。有名なとこだとREC COFFEEやMANUCOFFEEとかなのでしょうか?

Zebra : 柳橋にあるMANU COFFEEはYo La Tengoがよく流れますよ。RECCOFFEEはTOPSとかミツメとか流れてる!

Nana : あと、サニーでReal Estateがよく流れてます。

Matarou : さすが福岡最強のスーパーマーケット。。笑。あそこベルセバとか流れてるときあるし、インディー感強いよね笑。

Taito : まさにあそこベルセバの「Another Sunny Day」流れますよ!笑 そんなスーパーマーケットあるんですね笑。さて、新作7インチ収録の「Talking Across The Room」ビデオについて質問させてください。

Zebra : 福岡県の北端である門司まで行きました!夜景がすごく綺麗!

Taito : 季節的にイルミネーションが充実している時期だったので。

Matarou : 紅葉に行くかイルミネーションに行くかって話で。

Zebra : 7インチのジャケットの雰囲気的にも夜のイメージが強いイルミネーションの方を最終的に選んだ感じですね。北九州にはよく行かれるんですか?

Taito : この前ライブしたばっかりではあるんですが、めったに行かないですね。

Nana : 意外と電車で一時間くらいかかるから。よっぽどの事無いと行かないですよね。福岡自体、実際広いですもんね。車の中での撮影も賑やかな雰囲気でHearsaysらしさも感じるのですが。

Taito : かなり浮かれた感じではあるんですが笑。ディレクターのアイディアで個人的にはうまくはまっていると思います。

Zebra : リリースがちょうどクリスマスに近かったので、そう言った雰囲気はかなり意識しました。

福岡市内に観光地的なのはあるんですかね?

Taito : いや、多分、市外に出ないとなかなかなくて。今回も行く場所迷ったんですが、やはり夜ってなって、そう言った場所ってなると限られてはきますね。何はともあれ、Hearsaysが福岡という街で育ったという、なんとなく無垢な印象が現れていてすごく素敵なビデオだと思います。

では、最後に作品について一言コメントをお願いします。

Zebra : 冬に聞くにはぴったりの作品になったと思います。聞いてもらえると嬉しいです!ジャケも大学の友達が撮ってくれて、すごくかわいい写真なので飾る用にでも!

Nana : アルバムを去年出して、次のアルバムに期待してもらえるような一枚になるんじゃないかと思います。聞いてください!

Matarou : フォーマットがレコードなので、ぜひレコードで聴いて欲しいです。盤面もクリアで素敵なので!

Taito : 今回は、アナログということで、マスタリングもアナログ用にしてもらったりとか、細部までこだわっているので、ぜひともレコードプレイヤーで聴いて欲しいです。個人的にもギターの音は進化しています。ぜひとも!

レコ発 DEAD FUNNY PRESENTS HEARSAYS 7 INCH RELEASE PARTY THE ELWINS & RAH RAH JAPAN TOUR

3/5(土)福岡 UTERO
OPEN: 18:30 / START: 19:00
ADV: ¥2,500 / DOOR: ¥3,000

LIVE:
The Elwins
Rah Rah
Hearsays

DJ:
Kendrick Omar
yuitz

イベントの詳細 >>
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