Bright Eyes、キッズの節目を捉えた新作EP『Kids Table』を 9/26 リリース!

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Bright Eyes、ゲストに Hurray for the Riff Raff、Leslie Stevens を迎えた新作EP『Kids Table』を 9/26 リリース!軽快なオフビートのギターとスカ特有のグルーヴが印象的なアップテンポの先行シングル「1st World Blues」を公開しました。子どもテーブルに座る。プロムに行く。新しいSSRIを試す。壁画を落書きする。マットレスをひっくり返す。鳥を助ける。解離する。最後のバケーション。これらの「節目」ともいえる出来事が、新作EP『Kids Table』のボードゲーム風のカバーに刻まれている。そこに表れているのは、常に「奔放な楽観」と「現実的な絶望」の間で揺れ動く Bright Eyes の音楽そのものだ。2024年に発表された visceral でフックに満ちたアルバム『Five Dice, All Threes』に続く今回のEPは、そのアルバムの “相棒” であると同時に、独立した小さな世界としても存在している。

Hurray for the Riff Raff をフィーチャーした「Dyslexic Palindrome」のMV公開!

今回収録された楽曲の多くは、前作と同じオマハの ARC Studios のレコーディング・セッションから生まれたが、アルバム全体のまとまりには収まりきらなかった。そこで Conor Oberst、Mike Mogis、Nate Walcott は、こうした “はみ出し者” たちを象徴的な「Kids Table (子どもテーブル)」に座らせることを当初から計画していたのだ。「大家族の集まりのときに、アイロン台をテーブル代わりにして食べたのを思い出すよ」とオバーンはカバーアートにちなんで冗談を飛ばす。

「Kids Table」と「Dyslexic Palindrome」には、Hurray For The Riff Raff の Alynda Segarra が参加。両バンドのツアー共演や「Lua」のライブ版が話題を呼んだことに続くコラボレーションだ。そして、今年の “ビンゴカード” にはまずなかったであろう Bright Eyes のスカ楽曲「1st World Blues」は、So So Glos の Alex Orange Drink と共作。ガヤのようなコーラスと中毒性のある裏打ちリズムに乗せ、現代アメリカ社会の衰退を痛烈に風刺する本作は、スカに “第4の波” が来ることを示唆しているかのようだ。

文化的な引用も随所に散りばめられており、「Victory City」ではサルマン・ラシュディ、ジョー・ストラマー、キャンディス・バーゲンの名前が登場し、「Shakespeare In A Nutshell」ではシェイクスピアやガイ・フォークス、さらにボードゲーム『Clue(クルー/日本版『Cluedo』)』のミセス・ピーコックが登場する。だが、このコレクションの核心を成しているのは、ルシンダ・ウィリアムズの1980年の楽曲「Sharp Cutting Wings (Song For A Poet)」のカバーだ。オバーンとウィリアムズには明らかな音楽的共通点があり、どちらも「哀愁」と「希望」を巧みに織り交ぜる達人だ。

実際、2024年にオバーンが声帯の問題で緊急治療を受けた後、再び歌声を取り戻したとき、最初に歌いたいと感じたのがこの曲だったという。「昔からずっと好きな曲だったから、これを歌いたいと思った」とオバーンは語る。結果的に、EPに最後の瞬間で追加されたこの楽曲は全体をひとつにまとめあげる存在となり、アメリカン・ドリームの翳りや家族の食卓に漂う影の中に、かすかな希望の光をもたらしている。

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