• 11/16 (Wed)
  • MOTORO FAAM - Fragments

      

    ベルギーの名門エレクトロニック・レーベル U-COVER よりリリースされたポスト・クラシカル/エレクトロニカの早すぎた名作が10年ぶりに再発!

    2006年にベルギーの U-COVER から限定リリースされ、その圧倒的な完成度が話題となった日本人三人組によるポスト・クラシカル/エレクトロニカのシネマティックな傑作が10年ぶりに再発。凛とした美しさを放つピアノ、荘厳なヴァイオリンのフレーズと共に、日常の途方もない数の断片を、遊び心と豊富な実験性でもってカットアップ、アルバム全編にエレガントにちりばめた刺激的なサウンド・コラージュは今もって鮮烈な印象を残します。クラシックとエレクトロニック・ミュージックの融合という大いなる主題の中で一つの到達点を示したといってもいい大傑作。アルバム・アートワークにはファウンドフォトで知られる気鋭のアーティスト石橋英之の作品を使用。

    STEVE REICH、SIGUR ROS から高木正勝、WORLD'S END GIRLFRIEND ファンまで幅広くおすすめできる傑作。2006年にベルギーのU-COVERから限定リリースされ、その圧倒的な完成度が話題となった日本人三人組によるポスト・クラシカル/エレクトロニカのシネマティックな傑作が10年ぶりに再発。凛とした美しさを放つピアノ、荘厳なヴァイオリンのフレーズと共に、日常の途方もない数の断片を、遊び心と豊富な実験性でもってカットアップ、アルバム全編にエレガントにちりばめた刺激的なサウンド・コラージュは今もって鮮烈な印象を残します。

    2003年に Ryuta Mizkami と Daisuke Kobara により始動し、渋谷WOMBのパーティー "Epsilon" へレギュラー出演。2005年よりスタジオワーク中心の活動へシフトし、サポートメンバーだったピアニストのAyumi Katoが正式に加入して3人組に。2006年ベルギーの名門エレクトロニック・レーベル U-Cover より1stアルバム『Fragments』をリリースし、完売(後に同レーベルからOntayso、aus のリミックスを追加収録し、リイシュー)。2007年には水の循環をテーマとした「…and Water Cycles」を日本のPrecoよりリリース。リーダーの Ryuta Mizkami は現在 Mulllr 名義で、PROGRESSIVE FOrM/comfort zone からアルバムをリリース、Yui Onodera との Reshaft でも活動している。

    アルバム『Fragments』のティザー音源が公開!

    収録曲「Ridgeline 0」の試聴が開始!

    tracklist:
    1. ice floe ceiling
    2. dancer on a tangent
    3. a change of a cityscape
    4. fragments call
    5. planning for living rooms
    6. ridgeline 0
    7. atom
    8. circle shift

    松本 修 (LINUS RECORDS / PRECO RECORDS) コメント

    本作のオリジナル盤がリリースされた2006年頃は、その数年前の2003年あたりから、いわゆるモダン・クラシカル〜ポスト・クラシカルと呼ばれる、クラシック音楽系のリリースがインディー・ミュージックのレーベルからもリリースされるようになり、盛り上がりも見せ始めていた。同じ頃、90年代後期からはじまり、00年代中頃にかけてはより一層シーンに浸透していったエレクトロニカも一方で隆盛を極めていた。そんな中、MOTORO FAAMは、ピアノとヴァイオリンの壮麗なクラシック・サウンドと、精巧に作り込まれたエレクトロニック・サウンドが出会った、ポスト・クラシカルとエレクトロニカの融合というような本作『Fragments』で登場したが、そのどちらでもあるけど、どちらでもない、ただ単に2つの要素が組み合わさっただけではない新鮮な感覚が『Fragments』にはあった。

    『Fragments』=「破片」「断片」「かけら」、と名付けられたアルバムのタイトルが示すように、様々な音の断片が並べられ、配置され、そして展示されているとでも言うような切り貼りされた情報量の多い多彩なサウンドからは、音楽のジャンル的なものが意識されていない、音を使った「アート」としての表現として、音楽の曲という形が取られているのではないかという印象を受けた。耳でリスナーに表現を感じてもらうCD(*正確に言うと一番最初のオリジナルはCD-Rのリリース)というメディアを通してはいるけど、視覚的な感覚を伝えるために彼らは音楽をやっているのではないかといったような。その表現の手段として必要だったのがピアノとヴァイオリン、DAWだったのであり、クラシックと電子音楽を掛け合わせて音楽を作ろう、的な単純な話ではなかったのではないかと思う。

    記憶の中のあるひとつの思い出、出来事、風景などのワンシーンに、その瞬間を一緒に構成していた雑多な音や、光景を成り立たせていた数多くのものも周りに無数に同時に存在していたように、ピアノやストリングスの美しいメロディの周りに散らばる、過剰なノイズ、環境音、電子音は、支離滅裂なようでいて、ひとつのシーンを表現する上で、伝える上で、必要な因子となって存在している。MOTORO FAAMが『Fragments』で作り上げている、耳を通して視覚体験を味わうというようなこれらの音の世界は、記号的でありながらも細部にリアルさが宿った、非常に洗練されたサウンドの「アート」だった。

    これはクラシック音楽なのか、エレクトロニック・ミュージックなのか、ポスト・ロックなのか、実験音楽なのか、ミニマル・ミュージックなのか。はたまたそれらすべてでもあるのか。10年前の作品ではあるが、再発盤で初めて本作に触れる新たなリスナーが、10年の時を経てより一層多様なサウンドの溢れる、現在の様々なジャンルのシーンを通した耳で聴いても、新鮮で刺激的な発見や感動に出会えることだろう。

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